18年目。
おばあちゃんとの文通は18年目を迎えました。
ポストへ届く手紙の宛名の字は、おばあちゃんの体調や気持ちによって、毎回違います。
先日届いた手紙。
ここのところ不安定だった字が、やけにしっかりしていると思ったら、住所だけおばあちゃんの字でなく、恐らく施設の方が書いてくださったのだろうと思います。
18年で初めてのこと。
92歳になるおばあちゃんです。
「まぁ手が震えてまっすぐ書けんであかんわ」と笑いながら、でもとても申し訳無さそうに話すおばあちゃんが目に浮かびます。
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18年前、おじいちゃんが亡くなったばかりの頃。
「私には明るい色は似合わん!」と茶色ばかりを身に付けるおばあちゃんに、淡いピンク色のマフラーを編んで、無理矢理巻かせた事があります。
「おばあちゃんピンク似合うやん!」と言うと、おばあちゃんは恥ずかしそうに嬉しそうにしていて、今でも新品のマフラーのように大切に巻いてくれています。
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ここ数年、手紙がおばあちゃんの負担になってしまうかなと悩んだ事もありますが、手紙の中しっかり書かれた文字を見ると、嬉しくなり、またすぐに筆を執ってしまいます
「まぁ書けんであかんわ」というおばあちゃんの言葉は、まだまだ元気な証拠。
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